「毎回同じ情報収集作業、正直面倒じゃないですか?」
競合サイトの価格チェック、ニュースサイトの巡回、APIレスポンスの整形……。こうした「Webから情報を取ってきて、必要な部分だけ抜き出す」作業は、地味に時間を食います。curlでレスポンスを取得しても、そこから人間が読んで要約する手間は残りますよね。
この記事では、GitHubで公開されているyusukebe/axという、curlをAI時代向けにアップデートしたようなCLIツールの使い方を紹介します。読み終える頃には、ターミナルからURLと指示文を渡すだけで、必要な情報だけを取り出すという新しい情報収集の型が身についているはずです。
結論:axがあれば「取得」と「要約・整形」を1コマンドで済ませられる
curlは指定したURLの生データをそのまま返しますが、axはURLに加えて自然言語の指示を渡すことで、AIがページ内容を解釈し、必要な形に整形して返してくれるのが最大の違いです。「情報を取ってくる」だけでなく「使える形にして返してくる」のがaxの強みです。
axで取得したテキストをさらに自然に整形する手法はこちら → 「AI臭い文章」から卒業する。ChatGPTで自然な文章を書かせるプロンプト実践術
導入・基本の使い方
インストールする
axはNode.js製のCLIツールとして公開されており、npm経由でインストールできます。グローバルにインストールしてもよいですが、まずは試してみたいという方はnpx経由で実行するのがおすすめです。インストールの手間を減らせるので、個人的にはこちらのほうが気軽に試せて楽でした。
APIキーを設定する
axはAI処理を行うため、利用するAIサービスのAPIキーを環境変数として設定しておく必要があります。ここは最初に戸惑いやすいポイントです。キーの設定が漏れていると実行時にエラーになるので、シェルの設定ファイルに環境変数を追記し、ターミナルを再起動してから使い始めるとスムーズです。
基本のコマンド形式
基本の形はシンプルです。対象のURLと、欲しい情報を自然言語で指示するだけです。
ax https://example.com "このページの主要な見出しを一覧で出して"
このように、URLの後に「何を取り出したいか」を日本語(あるいは英語)で書き足すイメージです。curlに慣れている方なら、その延長線上として自然に扱えるはずです。
業務効率化での活用例
競合サイトの定期チェック
価格や新着情報を毎日確認している業務があれば、axのコマンドをシェルスクリプトに組み込み、指定ページから該当情報だけを抽出させることができます。手動で該当箇所を探してコピーする作業を省略できるのは、地味ながら大きな時間短縮になります。
ニュース・レポートの要点抜き出し
長文の記事やレポートページに対して「結論だけ3行で」といった指示を渡せば、AIが本文を読み込んで要点をまとめてくれます。情報収集の初期スクリーニングとして使うと、読むべきページを絞り込む時間が短縮できます。
API・データページの整形
JSONやHTMLのレスポンスをそのまま人が読むのは疲れますが、axに「表形式で整理して」と指示することで、見やすい形に変換した結果を受け取れます。整形作業をAIに任せることで、確認・判断そのものに時間を使えるようになります。
ポイント:axは「取得」と「加工」を1コマンドにまとめるツールです。日々の定型的な情報収集をスクリプト化する際の入口として試してみる価値があります。
会計業務でのax活用例については、こちらの記事も参考に → 会計事務所の入力業務はAIでどう変わる?弥生会計のスマート取引取込とOCRで手作業を減らす手順
つまずきやすいポイントと対処
- APIキー未設定によるエラー:導入直後に最も起きやすいトラブルです。環境変数が正しく読み込まれているか、ターミナルを再起動して確認しましょう。
- 出力結果が毎回微妙に違う:AIによる要約・整形は、厳密に同一の出力を保証するものではありません。集計や自動判定など「完全に一致する結果」が必要な処理には、そのまま組み込まず、人の目でのチェックを一段挟むのが安全です。
- 対象ページの構造による精度差:情報が整理されたページほど抽出精度は安定しますが、レイアウトが複雑なページでは指示文を工夫する必要があります。最初は狙った通りの結果が出ないこともあるので、指示文を少しずつ調整していくのが正直なところの現実的な進め方です。
完全な自動化を最初から目指すのではなく、まずは「自分の確認作業を減らす補助ツール」として使い始めるのが現実的です。
まとめ
axは、curlの延長線上にありながら、取得したデータをAIが解釈・整形してくれるという新しい体験を提供するCLIツールです。競合チェックや情報収集、レポートの要点抜き出しなど、日々の定型作業に組み込むことで、確認や整形にかけていた時間を判断や実行に振り替えられます。まずは手元の1つの作業に絞って試してみてはいかがでしょうか。
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