2026年10月4日 訂正:この記事の以前の版では、axを「AIがページを読んで要約するツール」「npmでインストールし、AIのAPIキーを設定して使う」と説明していましたが、誤りでした。公式の説明では、axはAIを使わずに手元で動き、APIキーも不要なツールです。公式のREADMEをもとに、全面的に書き直しました。お詫びして訂正します。
Claude Codeなどのコーディングエージェントに「このページから情報を取ってきて」と頼むと、curlでページを取得し、HTMLを読み、その場でパース用のスクリプトを書く、という手順を毎回くり返します。時間もトークンもかかり、ページの構造が少し変わるだけで動かなくなります。
「ax」はAI時代のcurlと聞きました。AIがページを要約してくれるツールなんですか?
この記事の結論
ax(yusukebe/ax)は「AI時代のcurl」をうたうコマンドラインツールで、取得(fetch)・構造の把握(discover)・抽出(extract)を1コマンドで行います。手元で決まった結果を返し、APIキーは不要です。--outline でページの構造を調べ、--row で複数の項目を一度に取り出せるので、エージェントが使い捨てのパーススクリプトを書く手間とトークンを減らせます。
この記事で分かること
- axがcurlとどう違うのか
- インストール方法と基本のコマンド
- ページの構造を調べてデータを取り出す流れ
- Claude Codeなどのエージェントに使わせる方法
axとは:curlとの違い
axは、GitHubでyusukebe氏が公開しているオープンソースのツールです。READMEでは、コーディングエージェントがcurlとその場しのぎのスクリプトの代わりに使うべきもの、と説明されています。
| curl | ax | |
|---|---|---|
| 取得結果 | 本文だけ。空の本文だと何も表示しない | ステータス、ヘッダー、かかった時間、本文などを必ず表示 |
| ページの構造を調べる | できない(HTMLを自分で読む) | --outline でくり返し出てくる構造を表示 |
| データの取り出し | 別のツールやスクリプトが必要 | CSSセレクターと --row・--table で取り出せる |
| 出力の量 | そのまま全部 | 50件までに抑え、--budget でトークン量も調整できる |
axはAIを使いません。手元で動き、同じ入力なら同じ結果を返します。READMEでは、FirecrawlのようなクラウドAPIとの違いとして「ローカル・決定的・キー不要」が挙げられています。

インストール
公式のREADMEでは、次のコマンドでインストールする方法が案内されています(macOS・Linux)。
curl -fsSL https://ax.yusuke.run/install | sh
Nixを使っている場合は、インストールせずに試すこともできます。
nix run github:yusukebe/ax
基本の使い方
1. 取得する(curlの代わり)
ax https://api.example.com/users
ステータスやヘッダー、リダイレクト後のURL、かかった時間まで含めて結果を返します。JSONは解析した形で返り、本文が空でもエラーでも、必ず結果を表示します。curlのように本文だけがほしいときは --body を付けます。
2. ページの構造を調べる
ax https://example.com --outline
ページの中でくり返し出てくる構造(記事一覧の各項目など)を表示します。HTMLを丸ごと読まなくても、どのセレクターでデータを取ればいいかが分かります。「この文字はどこにある?」と探したいときは --locate '探したい文字' を使います。
3. データを取り出す
ax https://example.com '.item' --row 'title=a, href=a@href'
.item の要素ごとに、リンクの文字(title)とURL(href)を1行ずつ取り出します。表(table)は --table で見出し付きのデータに、条件で絞り込みたいときは --where を使います。
4. ドキュメントをMarkdownで読む
ax https://docs.example.com/guide --md --budget 800
ページを読みやすいMarkdownに変換し、--budget でおおよそのトークン量(ここでは800)に収めて返します。
Claude Codeなどのエージェントに使わせる
axは、エージェントに使わせることを前提に作られています。READMEでは、次の方法でエージェントに使い方を教えられると案内されています。
npx skills add yusukebe/ax
または、エージェントに ax agent-context を実行させると、エージェント向けの使い方の手引きが表示されます。
READMEには、Claude Codeで同じ作業をaxあり・なしで比べた結果も載っています。たとえばページの構造が変わった2つのページから情報を取る作業では、費用が約0.46ドルから約0.15ドルに、およそ3分の1に下がったとされています(どちらも正しく答えられた場合の比較)。
Claude Codeにツールの使い方を教える「スキル」については、.claude/skills公開ラッシュから学ぶ、良いClaude Code Skillsの書き方で詳しく解説しています。
向いていないこと
- JavaScriptで中身を作るページ:READMEでは、JavaScriptを多用するSPA(シングルページアプリ)にはブラウザを動かすツールが必要と書かれています。
- 内容の要約や意味の解釈:axは決まったルールで取り出すツールです。要約や判断は、取り出した結果を受け取ったAI(エージェント)が行います。

よくある質問
OpenAIなどのAPIキーは必要ですか?
必要ありません。axはAIを使わずに手元で動くツールです。
htmlqとの違いは何ですか?
htmlqはCSSセレクターで文字を取り出す1つの工程だけを担い、取得はできません。axは取得、構造の把握、複数項目の取り出し、表の変換、絞り込みまでを1つのコマンドで行います。
同じページを何度も取りに行きませんか?
データを取り出すモードでは、取得したページを約2分間キャッシュするので、セレクターを試しても毎回取りに行くことはありません。取り直したいときは --fresh を付けます。単純に取得するモードでは、キャッシュは使わず、毎回最新を取りに行きます。
結果が多すぎるときは?
結果は50件までに抑えられ、続きを取る場合の --offset の値が表示されます。トークン量で区切りたいときは --budget を使います。
まとめ
axは、AIエージェントがWebから情報を取るときの「取得 → 構造の把握 → 抽出」を1つのコマンドにまとめたツールです。AIを使わず手元で動くので、速く、決まった結果が返り、APIキーもいりません。
Claude Codeでよくページの情報を取らせているなら、まずは --outline と --row の2つから試してみてください。
出典・参考
yusukebe/ax(GitHub README)(2026年10月時点)
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