「会社がサイバー攻撃を受けて、サービスが止まった」「宅配業者を名乗るSMSが届いた」。こうしたニュースや出来事を、ここ数年でぐっと多く目にするようになったと感じませんか。
モディ最近、サイバー攻撃のニュースばかり見る気がします。本当に増えているんですか?自分のスマホも危ないのかな……。
この記事の結論
サイバー攻撃が増えているのは、攻撃が「もうかる商売」になり、AIでだましやすくなり、生活のほとんどがネットにつながったからです。警察庁によると、2026年1〜6月に報告されたランサムウェアの被害は123件で、半年ごとの件数として過去最多でした。一方で、個人が狙われる手口の多くは「パスワードの使い回し」と「偽のメッセージ」です。自動更新・パスワード管理・二段階認証・リンクを開かないの4つだけでも、多くの被害は防げます。
この記事で分かること
- サイバー攻撃がどれくらい増えているのか
- 攻撃が増えている5つの理由
- 個人が今日からできる7つの対策
- 被害にあったときの相談先
サイバー攻撃はどれくらい増えている?
警察庁の発表では、2026年1〜6月に報告されたランサムウェア(データを人質に身代金を要求するウイルス)の被害は123件でした。統計を取り始めた2020年下半期以降、半年ごとの件数としては一番多い数字です。
偽サイトに誘いこむ「フィッシング」も増えています。フィッシング対策協議会への報告は、2024年の1年間で約172万件と過去最多でした。

サイバー攻撃が増えている5つの理由
① 攻撃が「もうかる商売」になった
いまのサイバー攻撃の多くは、いたずらではなく、お金が目的の犯罪です。しかも分業が進んでいます。ウイルスを作る人、それを貸し出す人、実際に攻撃する人、盗んだ情報を売り買いする人が分かれていて、ウイルスを「レンタル」する仕組みまであります。高い技術がなくても、攻撃に参加できてしまうのです。
もうかって、しかも参加しやすい。攻撃が減らない一番の理由はここにあります。
② AIで、だましのメールが自然になった
少し前まで、詐欺メールといえば「日本語がおかしい」のが見分けるポイントでした。いまは生成AIを使えば、自然な日本語の文章が一瞬で作れます。だます側にとって「日本語の壁」が低くなったと言われています。
IPA(情報処理推進機構)が毎年発表している「情報セキュリティ10大脅威」の2026年版では、組織編で「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて選ばれ、いきなり3位に入りました。
③ 生活のほとんどがネットにつながった
買い物、銀行、スマホ決済、仕事の書類、写真の保存。いまは生活のかなりの部分がネットの上にあります。便利になったぶん、攻撃する側から見ると「お金や個人情報がある場所」が一気に増えました。
IPAの10大脅威 2026(個人編)にも、インターネットバンキングの不正利用、スマホ決済の不正利用、クレジットカード情報の不正利用が並んでいます。
④ 守りの弱いところから入ってくる
大企業は対策にお金をかけているので、正面からは入りにくくなっています。そこで攻撃する側は、取引先や委託先といった、守りが手薄なところから入りこみます。
警察庁の2025年1〜6月の集計では、ランサムウェアの被害のおよそ3分の2が中小企業でした。IPAの10大脅威 2026(組織編)でも、1位は「ランサム攻撃による被害」、2位は「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」です。
個人も同じです。同じパスワードを使い回していると、ひとつのサービスから漏れたパスワードで、ほかのサービスにも入られてしまいます。
⑤ 見つかりにくく、捕まりにくい
攻撃の多くは海外から行われ、身元を隠す手段も発達しています。捕まるおそれが低いことも、犯罪を続けさせる理由になっています。
モディプロの犯罪グループが相手なら、個人ではどうしようもない気がしてきました……。
個人で今日からできる7つの対策
1. スマホとパソコンは「自動更新」をオンにする
攻撃の多くは、ソフトの古い弱点を突いてきます。更新には、その弱点をふさぐ修正が入っています。OSもアプリも自動更新にしておき、「あとで」を押し続けないようにしましょう。
2. パスワードの使い回しをやめる
一番効果が大きい対策です。全部覚えるのは無理なので、スマホやブラウザに付いている「パスワード管理」の機能に任せましょう。「パスキー」に対応しているサービスなら、パスワードの代わりにパスキーを使うと、さらに安全です。
3. 二段階認証(ログイン時の確認コード)をオンにする
パスワードが漏れても、確認コードがなければ入れません。特に、メール、銀行、通販、SNSのアカウントはオンにしておきましょう。
4. メールやSMSのリンクからはログインしない
「荷物をお届けできませんでした」「アカウントが停止されます」といった連絡が来ても、そのリンクは開かないでください。公式アプリか、ブックマークしておいた公式サイトから確かめるのが確実です。
5. 画面の「ウイルスに感染しました」は無視する
突然大きな警告音が鳴って「サポートに電話してください」と出るのは、「サポート詐欺」という手口です。表示された番号には電話しないでください。ブラウザを閉じれば大丈夫です。画面が全体に広がって閉じられないときは、Escキーを長押しすると戻ることが多いです。
6. アプリは公式ストアからだけ入れる
App Store や Google Play 以外の場所から入れたアプリには、情報を盗むものがまぎれていることがあります。
7. 「利用通知」をオンにして、大事なデータは別に保存する
カードや銀行の利用通知をオンにしておけば、身に覚えのない支払いにすぐ気づけます。写真や書類は、クラウドや外付けの機器にも保存しておくと、もしものときに安心です。
もし被害にあったら
- お金の被害があったら、すぐにカード会社や銀行に連絡して止めてもらう
- 警察の相談窓口は #9110(緊急のときは110番)
- 詐欺かどうか迷ったら、消費者ホットライン 188
- ウイルスや偽警告の相談は、IPAの「情報セキュリティ安心相談窓口」
ひとりで抱えこまずに、早めに相談するのが一番の近道です。

よくある質問
スマホにもウイルス対策アプリは必要ですか?
まずはOSとアプリを最新にし、アプリを公式ストアからだけ入れることが基本です。そのうえで不安があれば、通信会社やセキュリティ会社の対策アプリを入れるとよいでしょう。
パスワード管理の機能を使うのは逆に危なくないですか?
使い回しを続けるほうが、ずっと危険です。管理機能を使うときは、そのアカウント自体に二段階認証を付けておきましょう。
怪しいリンクを開いてしまいました。どうすればいいですか?
開いただけなら、すぐに閉じれば大きな被害にならないことが多いです。ただし、IDやパスワード、カード番号を入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変え、カード会社に連絡してください。
まとめ
サイバー攻撃が増えているのは、攻撃が「もうかる商売」になり、AIでだましやすくなり、生活のほとんどがネットにつながったからです。一方で、個人が狙われる手口の多くは「パスワードの使い回し」と「偽のメッセージ」です。
自動更新・パスワード管理・二段階認証・リンクを開かない。この4つだけでも、今日から始めてみてください。
出典・参考
IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」、警察庁「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」、警察庁「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」、フィッシング対策協議会(2026年11月2日時点)




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